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体重増加について

体重増加は主に、食べ過ぎや運動不足に伴い、摂取カロリーが消費カロリーを上回り体脂肪率が上昇することで生じます。
その結果、メタボリックシンドロームや肥満となり、健康上のあらゆる問題を引き起こします。
この場合、生活習慣の是正やストレスの緩和といった対処が必要となってきますが、何らかの病気が原因で体重増加が起こることもあります。
これを二次性肥満といい、むくみやホルモン分泌の異常が原因となっている可能性があります。

体重増加の原因について

①心臓疾患

弁膜症や不整脈が原因で心不全になると、血液の循環が悪くなり体液が体にうっ滞していきます。
また、腎臓で濾過される血液量も減少するため、尿量が低下し水分が体内に貯留していきます。
その結果として体が浮腫み、体重増加を認めます。

②腎臓疾患

腎臓は体液と電解質のバランスを調整し、老廃物や余分な水分を尿として排泄する役割を果たしています。
しかし腎臓に障害が及ぶと、濾過機能が正常に働かないため体内の水分と塩分が適切に調整されず、余分な水分が体内に滞留し浮腫が生じます。
その結果、体重増加を認めます。

③肝臓疾患

肝臓に障害が及ぶと、肝臓でのタンパク合成機能が低下します。
特に血漿中の主要タンパクであるアルブミンは、水分を血管内に保持し浮腫を予防する役目を果たしています。
肝不全になりアルブミンの合成が不十分になると、血管外の組織に水分が漏出し、間質や腹腔に水分が貯留し体重増加を認めます。

④内分泌疾患

甲状腺疾患やクッシング症候群などの内分泌疾患に罹患すると、むくみや中心性肥満に伴う体重増加を来す可能性があります。
糖尿病と肥満も密接な関連性がありますが、糖尿病に罹患したからといって体重増加を来し肥満になるというわけではありません。

⑤婦人科疾患

卵巣腫瘍や子宮筋腫、多嚢胞性卵巣症候群などの婦人科疾患でも体重増加を来します。
これはホルモンバランスの乱れに伴う体脂肪の増加や筋腫そのものの重量が影響してきます。

⑥薬剤性

薬剤性肥満とは、薬の影響で食欲が増したり、薬の副作用に伴う口渇感で清涼飲料水の過剰摂取を招いたり、基礎代謝の低下に伴う体脂肪率増加などにより引き起こされる体重増加です。
特に、抗精神病薬などでその傾向が強いとされています。

体重増加の診断(検査)

BMI(Body Mass Index)

体重と身長の比率で肥満度を測定する検査です。
体重(kg)÷身長(m)2
BMIが25.0を超えると肥満の診断となります。

心電図

体重増加の原因として心疾患が疑われる場合、まず脈の不整や波形の変化など心電図異常がないか確認します。
侵襲性がないため、心臓の検査の中では最も施行される頻度が高い検査となります。

血液検査

血液検査は、あらゆる疾患に対して有効な検査となり得ます。
それぞれの疾患に対して特異的な採血項目があり、臓器障害からホルモン値の異常など検出が可能となります。

画像検査

体液貯留に伴う体重増加の場合、胸部レントゲンで胸水を認める場合があります。
また、胸腹部CT検査を行うことで、臓器障害の有無や腫瘍病変などの検出にも役立ちます。

超音波検査

経胸壁エコーでは心臓の状態を、腹部エコーでは肝臓、腎臓の状態および腹水の有無などを確認できます。

病気によって、疾患の同定に有効な検査は変わります。
診察の中で、ある程度鑑別診断を行いつつ、必要となる検査を決めていきます。

体重増加の治療

原因となる疾患によって有効な治療法は変わってきます。

診察費用

当院はすべて保険診療です。
診察費用は薬代を除き、およそ下記のようになっております(3割負担)

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