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予防接種・ワクチン

帯状疱疹の予防接種(シングリックス)

帯状疱疹とは?

帯状疱疹は、水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)が原因で発症する疾患です。子どもの頃にかかった水ぼうそう(水痘)のウイルスが体内に潜伏し、加齢や免疫力の低下をきっかけに再活性化することで発症します。症状としては、皮膚に痛みを伴う発疹や水ぶくれが現れ、合併症として帯状疱疹後神経痛(PHN)を引き起こすこともあります。PHNは長期間にわたる激しい痛みを伴い、日常生活に大きな影響を与える可能性があります。

帯状疱疹の発症率は50歳代から上昇し、80歳までに3人に1人が発症すると推定されています。

シングリックスとは?

シングリックス筋注射(一般名:乾燥組換え帯状疱疹ワクチン)は、帯状疱疹を予防し、重症化を防ぐためのワクチンです。このワクチンは、帯状疱疹ウイルスの毒性を取り除き、ウイルスの表面に存在する糖タンパク質E(gE)を抗原として使用しています。従来の生ワクチンとは異なり、世界初の組換えサブユニットワクチンです。

シングリックスは、免疫機能が低下している方や免疫力を抑制する治療を受けている方でも接種可能なため、生ワクチンを接種できない方にとって唯一の選択肢となります。

シングリックスの有効性と安全性について

日本人1088名を含む29,311名の被検者が参加した「国際共同第Ⅲ相臨床試験」において、シングリックスの高い予防効果が確認されました。

  • 50歳以上を対象とした「ZOSTER-006試験」では、帯状疱疹の予防効果が97.2%と非常に高い有効性が認められた。
  • 70歳以上を対象とした「ZOSTER-022試験」では、予防効果が89.8%と依然として高い有効性が認められた。

図 1国際共同第Ⅲ相臨床試験. ZOSTER-006

図 2国際共同第Ⅲ相臨床試験. ZOSTER-006、022

さらに、帯状疱疹後神経痛(PHN)の発症リスクについても、以下の結果が得られています。

  • 50歳以上:シングリックス接種群ではPHN発症リスクが100%減少
  • 70歳以上:PHNの発症が85.5%減少

図 3国際共同第Ⅲ相臨床試験. ZOSTER-006

図 4国際共同第Ⅲ相臨床試験. ZOSTER-022

これらのデータから、シングリックスは50歳以上の年齢層において、帯状疱疹およびその合併症であるPHNに対して非常に高い予防効果を持つことが証明されています。また、大規模な国際共同試験において安全性も確認されており、信頼性の高いワクチンとして推奨されています。

シングリックスの接種対象について
  • 接種対象者: 50歳以上の方(年齢に上限はありません)

投与方法とスケジュール
  • 投与方法: 1回0.5mlを筋肉注射
  • 接種スケジュール:2回接種が必要で、1回目と2回目の間隔は2か月です。

※1回目の接種から2か月を超えた場合でも、6か月後までに2回目の接種を行えば問題ありません。

接種が避けられる場合

以下の方はシングリックスの接種を避ける必要があります。

  • 明らかに発熱(通常37.5℃以上)がある場合
  • 重篤な急性疾患にかかっている場合
  • 過去にシングリックスの成分でアナフィラキシーを起こしたことがある場合
  • その他、医師が接種を不適当と判断した場合

副作用について

シングリックスは高い予防効果を持つ一方、副反応の発現率も比較的高いことが知られています。

  • 頻度の高い副反応:注射部位の痛み、筋肉痛、疲労感(50歳以上で81.5%、70歳以上で74.1%)。
  • 重篤な副反応:まれにアナフィラキシーやショック症状(冷や汗、めまい、顔面蒼白、息苦しさなど)が起こる可能性があります。これらの症状が現れた場合は、直ちに医師の診察を受けてください。

接種費用
  • 費用:1回あたり21,000円、(2回接種で合計42,000円)

※大阪市では接種費用の助成は行われていないため、全額自己負担となります

 

新型コロナワクチンについて

新型コロナワクチン定期接種開始のお知らせ

令和6年10月1日から、新型コロナウイルス感染症の重症化予防を目的として、対象者を限定とした定期接種(原則自己負担あり)が行われます。期間は令和7年1月31日までの予定です。定期接種では、接種券の送付はありません。

新型コロナワクチン接種を無料で受けられる期間(特例臨時接種)は、令和6年3月31日で終了しました。新型コロナワクチンは、2023年度までは全額公費負担での無料接種が行われてきましたが、2024年度からは接種費用の一部自己負担が求められる定期接種に移行します。新型コロナウイルス同様、感染症第5類に分類される季節性インフルエンザと同じ扱いとなります。

定期接種の対象者について

65歳以上の高齢者や※重症化リスクの高い患者さまが定期接種の対象者となります。対象者以外の方が接種を受ける場合、任意接種となり助成対象外となるため、全額自己負担となります。(65歳となる誕生日の前日から定期接種可能)
※重症化リスクの高い患者さまとは、60~64歳の方で心臓、腎臓または呼吸器の機能により、身の回りの生活が極度に制限される程度の障がいのある方、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)による免疫の機能により、日常生活がほとんど不可能な程度の障がいのある方(身体障がい者1級相当)が該当となります。インフルエンザワクチンの定期接種の対象者と同じです。

定期接種の対象者以外の方や、定期接種のタイミング以外で予防接種をご希望の場合、任意でのワクチン接種となります。

接種回数について

接種回数は1回となります。

その他ワクチンとの同時接種に関して

当院ではmRNA(メッセンジャーRNA)ワクチンを採用しております。このワクチンは、ウイルスのタンパク質をつくるもとになる遺伝情報の一部を体内に注入します。この情報をもとに、体内でウイルスのタンパク質の一部が作られ、それに対する抗体などができることで、ウイルスに対する免疫ができます。インフルエンザワクチン等、その他ワクチンとの同時接種も可能であり、接種間隔のしばりなどもございません。

接種費用について

65歳以上と60歳から64歳で一定の障害を有する方(身体障害者一級相当):3,000円
任意接種でのご希望の方:15,000円(税込)別途診察料等かかりません。
実施医療機関にお支払いください。

副作用について

ワクチンの主な副反応として、注射した部分の疼痛、発赤、腫脹、発熱等があります。いずれの症状も接種の翌日をピークに発現し、数日以内に回復することがほとんどです。
また、非常にまれではありますが、重大な副反応としてアナフィラキシーショック、心筋炎、心膜炎などが知られています。ワクチン接種後に体調の不良を認めた場合は、速やかに接種した医療機関にご相談ください。


インフルエンザワクチンについて

インフルエンザワクチン接種開始のお知らせ

令和6年10月1日から、インフルエンザウイルス感染症の重症化予防を目的として、対象者を限定とした定期接種(原則自己負担あり)が行われます。
期間は令和7年1月31日までの予定です。定期接種では、接種券の送付はありません。

定期接種の対象者について

65歳以上の高齢者や※重症化リスクの高い患者さまが定期接種の対象者となります。
対象者以外の方が接種を受ける場合、任意接種となり助成対象外となるため、全額自己負担となります。

※重症化リスクの高い患者さまとは、60~64歳の方で心臓、腎臓または呼吸器の機能により、身の回りの生活が極度に制限される程度の障がいのある方、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)による免疫の機能により、日常生活がほとんど不可能な程度の障がいのある方(身体障がい者1級相当)が該当となります。新型コロナワクチンの定期接種の対象者と同じです。

定期接種の対象者以外の方や、定期接種のタイミング以外で予防接種をご希望の場合、任意でのワクチン接種となります。

接種回数について

接種回数は1回となります。

その他ワクチンとの同時接種に関して

インフルエンザワクチンは不活化ワクチンに分類されます。
その他、新型コロナワクチンや生ワクチン・不活化ワクチンとの接種間隔の規定はございませんので、同時接種が可能です。
複数ワクチンの同時接種について、「あらかじめ混合されていない2種類以上のワクチンについて、医師が必要と認めた場合には同時に接種を行うことができる」と予防接種ガイドラインには記載されております。
希望する場合は、医師にご相談ください。

接種費用について

65歳以上と60歳から64歳で一定の障害を有する方(身体障害者一級相当):1,500円
任意接種でのご希望の方:3,500円(税込)別途診察料等かかりません。
実施医療機関にお支払いください。

副作用について

ワクチンの主な副反応として、注射した部分の疼痛、発赤、腫脹、発熱等があります。
いずれの症状も接種の翌日をピークに発現し、数日以内に回復することがほとんどです。
まれに重篤なものとして、アナフィラキシーや神経障害、肝機能障害などの副作用が報告されています。
ワクチン接種後に体調の不良を認めた場合は、速やかに接種した医療機関にご相談ください。

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