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肥満症治療薬
「ゼップバウンド」

「ゼップバウンド」とは

ゼップバウンドは、マンジャロと同一有効成分「チルゼパチド(GIP/GLP-1受容体作動薬)」を含む肥満症治療薬で、欧米を中心に50以上の国・地域で承認されています。日本では、2023年4月に2型糖尿病治療薬として「マンジャロ」が発売されました。その後、肥満症患者への治療を目的として、チルゼパチドを有効成分とする肥満症治療薬「ゼップバウンド」が2024年12月に承認され、2025年4月より販売が開始されました。

チルゼパチドはGIP(グルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド)とGLP-1(グルカゴン様ペプチド-1)の両方に同時に作用する点が特徴です。週に1回、決まった曜日に注射することで脳の食欲中枢に働きかけ、満腹感が得られやすくなります。また、胃の内容物の排出をゆるやかにすることで、食後の血糖値上昇を抑え、少ない食事量でも満足しやすくなる効果が期待できます。

なぜ肥満症治療に薬物療法が重要なのか

肥満症は、単なる生活習慣の乱れではなく、生物学的なメカニズムによって脂肪が過剰に蓄積する慢性疾患と考えられています。遺伝的な体質に加え、視床下部を中心とした神経ホルモンの働きや、食欲を調節するホルモンのバランスの乱れなど、さまざまな要因が複雑に関係しています。

さらに、体には「体重を元に戻そう」とする防御反応が備わっており、体重が減ると基礎代謝が低下したり、空腹感が強まりやすくなります。そのため、食事療法や運動といった生活習慣の改善だけでは十分な効果が得られにくく、長期的な体重管理が難しいケースが少なくありません。

このような背景から、現在の肥満症治療では、生活習慣の見直しに加えて、肥満の根本的な生物学的メカニズムに働きかける薬物療法を組み合わせることが重要とされています。ゼップバウンドをはじめとする新しい治療薬は、食欲や満腹感、血糖コントロールに関わるホルモンに作用し、無理のない形での減量と体重維持をサポートします。

ゼップバウンドによる大幅な減量効果

2022年に米国イェール大学医学校のJastreboff氏らが報告した第III相無作為化二重盲検比較試験「SURMOUNT-1」では、平均体重104.8kg、平均BMI38.0の成人2539名を対象に、週1回ゼップバウンド(チルゼパチド)を72週間投与しました。その結果、72週時点での体重平均変化率は、5mg群で-15%10mg群で-19.5%15mg群で-20.9%と、いずれの用量でも大幅な体重減少が認められました。

さらに、その後の長期解析では、176週間の投与と17週間の休薬期間を含む約3年間にわたり効果が持続することが確認されました。176週時点における平均体重変化は、5mg群で-12.3%10mg群で-18.7%15mg群で-19.7%と、長期にわたって安定した減量維持が報告されています。また、チルゼパチド投与群では、プラセボ群と比較して2型糖尿病の発症リスクが有意に低下していたことがわかりました。

海外試験で示された高い減量効果に加え、日本人を対象とした国内第Ⅲ相試験「SURMOUNT-J」においても、ゼップバウンドの顕著な減量効果が確認されました。72週間時点での体重平均変化率は、10mg群で-17.8%15mg群で-22.7%と、海外データと同様に大幅な体重減少が認められています。

参考文献

Jastreboff AM et al. Tirzepatide Once Weekly for the Treatment of Obesity. N Engl J Med. 2022;387(3):205-216.

Jastreboff AM et al. Tirzepatide for Obesity Treatment and Diabetes Prevention. N Engl J Med. 2025;392(10):958-971.

Kadowaki et al. Efficacy and safety of once-weekly tirzepatide in Japanese patients with obesity disease (SURMOUNT-J): a multicentre, randomised, double-blind, placebo-controlled phase 3 trial. Lancet Diabetes Endocrinol. 2025(HMN30838)

各種肥満治療薬における減量効果の比較

肥満症の治療薬にはいくつかの種類があり、薬によって体重の減り方や作用機序が異なります。近年登場したGIP/GLP-1受容体作動薬であるチルゼパチドは、従来のGLP-1受容体作動薬や脂肪吸収阻害薬と比較して、より大きな体重減少が報告されています。以下の表では、代表的な肥満治療薬について、臨床試験で示された平均的な総体重減少率をもとに、その効果を比較しています。

商品名 有効成分 総体重減少率*
ゼップバウンド チルゼパチド 16.9%
ウゴービ セマグルチド 12.5%
ビクトーザ/サクセンダ リラグルチド 5.00%
オルリファスト オルリスタット 3.16%

*53~104週間の治療期間において、各肥満治療薬がもたらした平均的な総体重減少率を示しています。

参考文献

McGowan B, Ciudin A, Baker JL, et al. A systematic review and meta-analysis of the efficacy and safety of pharmacological treatments for obesity in adults. Nat Med. 2025; 31:3317–3329. doi:10.1038/s41591-025-03978-z

「ゼップバウンド」の対象患者

高血圧、脂質異常症または2型糖尿病のいずれかを有し、食事療法・運動療法を行っても十分効果が得られていない肥満症

 BMI 35 kg/m²以上

 BMI 27 kg/m²以上で、以下の肥満に関連する健康障害2つ以上有する場合

    • 耐糖能障害(2型糖尿病・耐糖能異常)
    • 脂質異常症
    • 高血圧
    • 高尿酸血症・痛風
    • 冠動脈疾患
    • 脳梗塞・一過性脳虚血発作(TIA)
    • 非アルコール性脂肪性肝疾患
    • 月経周期異常・女性不妊
    • 閉塞性睡眠時無呼吸症候群・肥満低換気症候群
    • 運動器障害
    • 肥満関連腎臓病

BMI早見表

ご自身が治療の対象になるかどうかは、BMIと、肥満に関連する健康障害の有無によって判断されます。BMIは「体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)」で算出できます。以下の早見表では、身長ごとにBMI27・35に相当する体重をまとめていますので、まずは現在の体重と照らし合わせてご確認ください。

身長 BMI27 BMI35
150cm 60.8kg 78.8kg
155cm 64.9kg 84.1kg
160cm 69.2kg 89.6kg
165cm 73.6kg 95.3kg
170cm 78.1kg 101.2kg
175cm 82.7kg 107.2kg
180cm 87.5kg 113.4kg

「ゼップバウンド」の保険適用

ゼップバウンドは、以下①~③の条件をすべて満たした場合のみ保険診療での使用が認められています。

①次のいずれかに該当すること

☐ BMI 35 kg/m²以上

☐ BMI 27 kg/m²以上で、肥満に関連する健康障害2つ以上有する場合

②6か月以上の食事・運動療法を行っても十分な効果が得られていないこと
  • 6か月以上の適切な食事・運動療法を実施するとともに、2か月に1回以上、管理栄養士による栄養指導を受けていること
  • ご自身で食事内容や体調の記録を継続していること

③病院が認定教育研修施設であること

※現在、教育研修施設として認定されているクリニックはほとんどないため、クリニックで保険適用を受けることは実質的に難しい状況です。

お仕事やご家庭でお忙しい方にとって、継続的な通院や記録管理の負担が大きく、現実的な治療の選択肢になりにくいと考えられます。当院では、肥満症にお悩みの方が無理なく治療を始められるよう、自由診療としてゼップバウンドの処方を行い、お一人おひとりのライフスタイルに合わせたサポートをご提案しております。

「ゼップバウンド」の費用

診察料

初診料 3,000円(税込)
再診料 1,500円(税込)
自己注射指導管理料
(対面時のみ)
2,000円(税込)
クール便配送料
(オンライン診療のみ)
距離によって異なります(大阪府内へのお届けは1200円前後)

お薬代

規格 2本/半月分(税込) 4本/1か月分(税込)

2.5mg

12,400円 24,800円

5.0mg

19,400円 38,800円

7.5mg

24,900円 49,800円

10.0mg

28,400円 56,800円

12.5mg

29,400円 58,800円

15.0mg

31,400円 62,800円

「ゼップバウンド」の副作用

低血糖(頻度不明)

低血糖症状が認められた場合には、糖質を含む食品を摂取するなど適切な処置を行うこと。

急性膵炎(0.1%未満)

嘔吐を伴う持続的な激しい腹痛等、異常が認められた場合には、本剤の投与を中止し、直ちに受診してください。

アナフィラキシー、血管性浮腫(頻度不明)
イレウス(頻度不明)

腸閉塞を含むイレウスを起こすおそれがある。高度の便秘、腹部膨満、持続する腹痛、嘔吐等の異常が認められた場合には投与を中止し、直ちに受診してください。

その他の副作用

主な副作用としては消化器症状が確認されております。胃腸障害、食欲減退、頭痛、悪心、下痢、嘔吐など。

対面診療の流れ

WEBまたはお電話
(TEL:06-6379-5530)にてご予約
受診を希望される方は、当院のWEB予約またはお電話よりご予約ください。初診の方もお気軽にお問い合わせいただけます。

医師によるカウンセリング・診察
(適応確認)
ご来院後、医師が現在の体調・既往歴・生活習慣などを確認し、ゼップバウンドが適応となるかどうかを評価いたします。

定期的な通院・フォローアップ
(体調と効果の確認)

治療開始後は、安全性の確認のため、定期的にご来院いただきます。体重変化、副作用、日々の生活管理の状況などをチェックし、必要に応じて投与量を調整します。

※過去半年以内の健康診断結果または他院受診時の採血結果をお持ちの場合はご持参ください。

オンライン診療の流れ

  1. 受診日時の予約
    • WEBから希望の診療日時を選択してご予約ください
    • 予約確定後、メールが届きます
  2. 問診票のご記入
    • メールに記載のリンクから問診票に必ずご回答ください
  3. デジスマアプリのご準備
    • 予約完了メールの案内に沿ってアプリをインストール
    • クレジットカード情報や保険証をご登録ください

    ① クレジットカード登録

    クレジットカードの必ずご登録ください
    ※スキップはしないでください。

    ② 保険証登録

    保険証の表裏両方を撮影をして登録してください。
    ※変更がなければ毎月の提出は不要です。
    ※マイナンバーカードのみのご登録は不可。保険証番号が分かるものをご登録ください

  4. オンライン診療
    • 予約時間10分前までにアプリにて「チェックイン」
    • 予約時間になったら、医師からビデオ通話が開始されます
  5. お会計
    • 診察後、ご登録済みのクレジットカードから自動引き落とし
  6. お薬の配送
    • 処方薬をクール便でご自宅へお届けします(送料別途かかります)

※当院では、情報通信機器(オンライン診療)を用いた診療において、初診時には向精神薬の処方を行っておりません。

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